第一節 小児聴覚センターの沿革

1 組織と歩み
小児聴覚センター(IHR)は、一九七一年に、ハピリテーシヨン・プログラムを開始した。当時は、ある療育センターの家庭科室を借りていたので、聴覚障害児と両親が通ってくる月水金には、大きな裁縫用のテーブルを片づけて準備した。筆者ら二人は、それまでも就学前の聴覚障害児を指導していたが、みんな四歳以降に発見された子どもたちであった。その経験を通して、聴覚障害児にとって、早期発見と早期療育がいかに重要であるかを痛感していたのである。こうして私たちは、弁護士で二人の聴覚障害児の父親でもあるブライアン・R・キャセイの援助を受けて、IHRを法人化した。一九七一年秋のことである。IHRは、聴覚障害児の早期発見とそのハピリテーシヨンを唯一の目的とし、プログラムに両親の積極的な参加を求めることを基本方針とした。アメリカ西海岸では、はじめての試みであった。
IHRの活動の中心は聴覚障害児の早期発見と早期療育であるが、年々、事業内容が多様化し、現在では、次の四つのサービスを実施している。

(1)O歳から二歳半までの子どもの聴覚のスクリーニング検査
(2)O歳から四歳までの聴覚障害児と両親に対する指導
(3)聴覚障害児を担当する教師のための教材の開発と研修会
(4)医療専門職のための乳幼児聴覚検査法の講習会
聴覚障害児と両親に対する指導は、発見されたとき――おおむねO歳から三歳――にはじまり、四歳には終了する。そのほとんどは、半径三五マイル(約五0キロ)以内に住んでいるが、中には、親子指導専門職の指導を受けるために、片道一00マイル(約一五0キロ)以上離れた所から通ってくる親たちもいる。親子指導専門職とは、聴覚障害またはコミュニケーション障害についての教育を受けた上に、さらに、専門的なトレーニングを受けた者をいう。この専門教育は、家族カウンセリング、オージオロジー、乳幼児の発達、発達障害、両親指導の方法、聴覚障害児に対する言語指導法などの領域について、専門的な知識と技術を獲得させることを目的としたものである。
IHRの年度は九月から翌年の七月までで、聞に冬休みと春休みが入る。親たちは、都市やその近郊だけでなく地方からも通ってきており、経済状態や学歴もさまざまである。また、近年、重複障害児の数が増加してきでいる。IHRは、毎年、およそ二O家族にハピリテーシヨン・プログラムを実施している。プログラムの期間は開始年齢によってちがうが、だいたい一年から三年にわたっている。一九七一年から一九八三年までの一二年間に、六七家族がこのプログラムを修了した。それ以外に、四七人の子どもに対して、一年未満の短期指導や療育相談を行った。

一九七一年に設立してから初年度の終りまでに、指導していた子どもたちが三家族から一二家族に一気に増えた。
そのため、療育センターの家庭科室ではとても間にあわなくなり、共同責任者である筆者らは、もっと広い場所を探すために奔走することとなった。そして、理事の一人であるロパート・S・ダウ博士に相談をもちかけた。ダウ博士は、慈愛病院・医療センターの運営委員会のメンバーで、そこの神経科の医長でもある。博士は、子どもの神経学的な発達には臨界期があり、だからこそ、聴覚障害児を早期に発見して早期から療育しなければならないという信念をもっていた。それは、IHRの基盤をなす重要な考え方でもあった。この博士の強力な推薦で、IHRは、慈愛病院・医療センターの敷地内に場所を借りられることになったのである。一九七二年に病院側と非公式な取り決めをかわしたが、その内容は、病院はIHRに対して場所を提供しその活動を援助する、ただし財政や運営上の問題および指導内容についてはIHRにまかせるというものであった。IHRがこれまで成功裡に事業をつ*つけてこられたのは、こうした病院側の強力な支援があったからにほかならない。
現在、IHRは、慈愛病院・医療センターの改築された建物の中にあり、指導室が三っと、会議室、図書室、それに待合室とからなる。指導室の広さは一二×一四フィート(約三・六×四・二メートル)で、カーペットが敷いてあり、子ども用のテーブルと椅子のほかにはほとんど物を置いておらず、床で充分に遊びまわれるようになっている。そのうち、二部屋にはマジック・ミラーがついていて、希望者は指導場面を見学することができる。指導室は、いわゆる「デモンストレーション・ホーム」を意図したわけではないが、机や椅子もいかにも病院というようなものではなく家庭的な雰囲気なので、両親や子どもたちはリラックスして入室してくる。IHRの常勤職員は、共同責任者で聴覚障害児の親子指導の専門職でもあるわれわれ二人と、他に親子指導専門職が二、三名、事務長が一人で、そのほか、非常勤で、事務員、オージオロジスト、経理担当者が一人ずついる。われわれ二人は、共同責任者として、運営上の責任と、家族の指導と、他の職員の管理・指導を分担しており、さらに、聴覚障害児を担当する教師を対象とした全国的な規模の研修事業や教材の開発も行っている。親子指導専門職は、家族指導、研修会講師のほか、IHRが企画した特別プロジェクトも担当する。事務長と事務員は経営と事務を統括し、小児専門のオージオロジストは、週に一回午前中に来て、再評価が必要な子どもや新しく紹介されてきた子どもの評価を行う。経理担当者は、一年に一回、資金調達のための計画書をIHRに提出することになっている。
家族カウンセラー、ソーシヤルワーカー、心理専門職など、他の専門家も、必要に応じて、顧問として採用することができる。そして、親の会や兄弟の会、職員の勉強会や研修会などに協カを依頼することができるのである。
手話指導員もその一人で、子どもたちの家族や友人を対象に、夕方から手話講習会を聞いている。重複障害児の場合には、理学療法士や作業療法士にも協力を求めることがある。必要があれば、医師にも顧問を依頼する。
また、IHRは、一九七六年から、教師、オージオロジスト、言語療法士などを対象に、研修事業を実施している。
この事業は、聴覚障害児の親子指導に必要な知識と技術を習得したい人のためのもので、一九八二年までの六年間に、二八人が、八カ月にわたる研修課程を修了した。プログラムは、親子指導専門職に必要な三五0種類の項目に関する、講義と実習とからなる。この中には、オージオロジー、補聴器、家族カウンセリング、乳幼児の正常発達、発達障害、成人および子どもの教授法、O歳から四歳までの健聴児および聴覚障害児の言語発達、チーム・アプローチの仕方、親子指導専門職に求められる役割などが合まれる。
IHRが、親子指導専門職を公募する時には、こうした技能の多くをすでに修めている者を募集する。IHRの職員に求められるのは、聴覚障害とそれが子どもや家族に及ぼす影響について深い関心があること、ものごとに常に前向きに取りくむ姿勢があること、ユーモアのセンスと主体性があること、そして、他人のいい面を評価でき、人がベストを尽くしたときに認めることができること、さらに、見解のちがいがあったとしても、それはそれとして認め、サービスを受ける家族の立場にたって指導することができることなどである。
IHRは理事会によって運営されている。その組織は、設立当時に比べるとかなり変わってきている。当初、理事会は、二人の共同責任者に対する諮問機関的な役割を果たしていた。その後、IHRの活動が、執筆、出版、専門職員の研修、研究などと多様化するに伴い、IHRの職員の数と年間予算は年々増えていった。そこで、一九七九年に、理事会は、理事が運営方針の決定や財政上の問題に直接かかわるような方向で再編成された。理事会は、二五から三O人の理事から構成されている。任期は三年で、五つある委員会のうち一つ以上の委員会に所属し、年六回聞かれる理事会に出席することが義務づけられている。さらに、毎年、理事会は、資金調達のための事業を企画する。また、各種の基金や奉仕団体、企業などに、通常の事業や特別なプロジェクトの遂行に必要な寄付金を依頼する。理事は、地域のボランティア、修了児の親たち、企業や関連専門領域から選ばれる。
IHRは私立の非営利団体であるため、事業を継続していくのに必要な資金は、全部、独自にまかなわなければならない。IHRの予算は、年間二O万ドル前後である。慈愛病院・医療センターは、部屋と光熱費を提供してくれるが、当然ながら、病院からは一一銭も入ってこない。そこでIHRは、特定のプロジェクトに関しては、州、連邦政府および私立の財団から補助金を得て実施している。研修事業と教材の開発には、連邦政府からの補助金があてられる。しかし、連邦政府からの補助金は、聴覚障害児とその家族に対する事業をまかなうのに充分とはいえない。ハピリテーシヨン・プログラムを支えている財源は、主に、指導料、財団や企業からの補助金、個人会員の寄付、理事会後援の事業収入の四つであり、他に出版物の印税、研修事業の参加費も収入源となる。
IHRで指導を受けることが決まると、親たちはまず、経済状態について調査用紙に記入する。一回の指導料は固定したものではなく、各家庭の経済状態にあわせて決定される。保険がきかない場合には、一回について、正規の指導料の一五%を支払えばよい。残りは、財団、奉仕団体、企業からの補助金や募金によってカバーされる。

2 IHRの基本理念
IHRを支える基本的な考え方は、前述したように、感覚系の発達には臨界期があるということである。私たちは、聴取能力や言語能力の形成にとって適切な時期があるだけでなく、親子の基本的なコミュニケーション関係の形成にも臨界期があると考えている。生後すぐから、相互交渉によって、親は子どもにさまざまな感情を伝えはじめる。そして、それによって子どもは安心感を得、親の愛情を感じとることができる。この初期の相互交渉を通して、親は、子どもが自分に伝えようとしていることを正確に読みとったり、子どもの要求に適切にこたえたりすることができるようになっていく。子どもが安心感や愛情を感じているのをみると、親は、子どものニーズにこたえることにますます満足感をおぼえる。こうして、お互いの感情が、はじめは非言語的なやりとり、やがては言語による複雑なコミュニケーションを通して、徐々に高まっていくのである。したがって、相互のコミュニケーションの流れを妨げるような条件が一つでもあると、親子閣の健全なコミュニケーション関係の発達に重篤な影響が及ぶ。
IHRにおける親子指導専門職の役割は、子どもの障害が親子のコミュニケーション関係にもたらしている問題点を解決するために、両親に具体的に助言することであり、以下のような原則に従って行われる。この原則は、親子指導専門職と親との関係のあり方を決定するものでもある。

(1)両親には子どもにさまざまな知識や技術を獲得させるせ責任がある。
(2)生活様式や価値観、学習速度やニーズは、家庭環境や子どもの能力によってそれぞれ異なっている。したがって、すべての親子にあてはまるような唯一の指導方法はありえない。ケースに即して、適切な指導方法がとられるべきである。
(3)子どもは、その子自身の年齢と興味にあった遊びゃ日常的な活動を通して、もっとも効率よく学習することができる。動機づけや強化がなされやすいためである。
(4)親たちは、知識や技術を身につけたいというニーズだけでなく、心情を理解してほしいというニーズももっている。その両方に注意が払われなければならない。
(5)親と担当者はパートナーである。目標を正確に定め、さまざまな感情を分かちあい、お互いの生活様式や価値観のちがいを受け入れることが大切である。

3 IHRの目標
IHRの職員と通ってくる親子たちの目標は、前述の基本理念を発展させたものである。すなわち、職員の目標は、ハピリテーシヨンにかかわるすべての領域に関して、知識と技術をたえず向上させることである。そして、それを重複障害児の評価や指導にまで応用すること、また、常に前向きに意欲をもって指導にあたることである。
両親にとっての最初の目標は、ハピリテーシヨン・プログラムに積極的に参加し、親としての責任を理解することである。両親との最初のミーティングは、父親も母親も参加できる日に設定する。そして、子どもに聞くことと話すことを教えていく上で、両親が二人で責任を分かちあうことがいかに大切かについて話しあう。ほとんどの親たちは、その重要性を理解するに至る。つまり、どちらか一方だけが出席して、習ったばかりの情報や技能を、もう一人にそのまま伝えるのは、とても難しいことを納得するのである。
両親の二番目の目標は、わが子が聴覚障害であると診断されたことによって生じる、さまざまな感情を受容し、乗りこえることである。三番目の目標は、自分の子どもを、愛と賞賛と援助に値する一人の可能性のある人間として、あるがままに受け入れることである。そして、最終的な目標は、両親が、親子のコミュニケーションに関する、IHRの職員が作成したカリキュラム(シットニツク、ラッシュマ、アーバン、一九七八)に盛りこまれている指導目的を達成することである。そのために、両親は、(1)子どもに順序だてて聞くことと話すことを教える具体的な方法を学び、(2)子どもの教育に携わるチームの重要な一員とならなければならない。聴覚に障害をもった子どもたちがめざす目標は、大きく分けて二つある。一つは、IHRを四歳で修了するまでに、同年齢の健聴児に匹敵する言語能力を身につけることである。もう一つは、安定した情緒と社会性を養い、自尊心を育て、それによって、家庭や学校、社会での生活を有意義に営むことができるような基盤を培うことである。
こうした目標を達成するために、聴覚―口話法か、聴覚―口話法に手話法を加えた方法が用いられる。どちらの方法を用いるかは、両親が決定する。最初から決めてくる親もいるし、専門家のアドバイスを求める親もいる。
当初、IHRでは、聴覚―口話法だけを用いていた。聴覚―口話法に加えて手話法が用いられるようになったのは、一九七三年に、二歳の聾女児クリスチンが入ってきてからである。クリスチンは、二ニカ月のときから補聴器をつけて、他機関で口話法による教育を受けていた。クリスチンの聴力は、五OOヘルツ以上がスケールアウトで、低音域にわずかに残聴がみられるのみである(付録四ーG「クリスチン」参照)。二歳の時点で、彼女の語葉数はわずか六語だった。両親と親子指導専門職は、クリスチンの言語能力を詳細に評価し、話しことばを補うようなコミュニケーション手段を導入するべきだと判断した。コミュニケーション手段として手話を採用している機関と手紙や電話で連絡を取りあい、手話と聴覚ー口話法を併用する方法の有効性に関するデータを収集した。その結果、併用法を用いると言語習得の速度が増し、しかも、話しことばの発達には支障がないことがわかった。さらに、親子のコミュニケーション関係が良好になることも報告されていた。多少のためらいはあったが、クリスチンの両親と担当者は、併用法を試みることにした。その結果、クリスチンの言語学習は他機関の事例報告と同じように急速に進み、話しことばも、子音の部分を表わす記号を獲得してから急速に発達した。手話を使いはじめてから八カ月の聞に、クリスチンの語葉数は一八O以上に達した。その後ずっと、クリスチンは、話しことばを改善しようとする意欲や、手話だけでなく話しことばも併用して話そうとする意欲を失わなかった。そして、一二歳の時に、手話通訳者をつけて中学校一年生のクラスに入り、終日健聴児と学校生活を共にする完全なかたちのインテグレーションが可能となった。六年生の時のスタンフォード学力検査の成績は、算数の計算が六・四学年、国語が六学年、綴り方が七学年、読解力が五・九学年に相当するものであった。なお、クリスチンの動作性IQは年齢相当であった。
クリスチンに対して手話を用いるようになった次の年、両親が聾の子どもが入ってきた。その聾児は、クリスチンと同じように、急激な速さで言語を獲得していった。手話を使うことで、聴覚と読話だけでは受けとることができない情報をキャッチできるようになったのである。当時は、この方法を、聾の子どもにしか試みていなかったので、中等度あるいは高度の聴覚障害児の親たちに対して、手話が子どもの聴覚活用を全く妨げないと言いきる自信はなかった。だから、高度の聴覚障害をもっ一歳の女児を連れてきたある両親が、その子にトータル・コミュニケーション法で教育を受けさせたいと申しでた時には、われわれ職員にとっても、願つでもないことだと思ったのである。その親子およびトータル・コミュニケーション法を選択した何組かの他の親子に、二年間にわたって指導をした経験から、子どもたちが、模倣すべきことを模倣したり、自分に何が求められているのかを理解して行動するなど、すべての感覚系を動員して、情報を受容できるようになることが確かめられた。大人が話しことばと手話を同時に用いて話しかけると、子どもも同じようにして話すようになる。子どもは、われわれ健聴者がいつもしているように、複数の感覚系を通してコミュニケーションに必要な情報を得て、その情報から完全なメッセージを受けとることができるのである。もっとも重要なことは、聴覚ー口話法と手話法を併用すると、子どもの言語学習の速度が飛躍的に伸びることである。しかし、もちろん、この言語習得の速度は、親が子どもに首尾一貫して手話と話しことばで話しかけるかどうかにかかっていることを忘れてはならない。また、特に聾の子どもでは、聞く力と話す力を最大限に伸ばすことを重視する必要がある。どんな指導方法でもそうであるが、適切な方法を用いてできる限り努力をすることで、はじめて著しい効果があがるのである。

4 研修事業
IHRは、所内研修ならびに関連専門職員に対する研修事業を実施している。まず、子どもの聴覚障害をO歳台で発見するための理論と実際について、医師や医学生向けに講習会を行っている。また、聴覚障害児と両親指導に関するさまざまな問題を取りあげる八カ月にわたる研修課程や、一週間単位のワークショップもあり、過去七年の聞に、全米から大勢の教師が参加した。さらに、IHRの職員は、アイダホ、カリフォルニア、ワシントンへも出かけて行って、講習会の開催に協力している。
その他、健康フェアーに参加したり、地方の奉仕団体の集まりの後援をしたり、マスコミを通じて特別な番組を報道したり、専門家や学生を対象としたツアーを企画するなどの広報活動も行っている。

5 入所の手続き
IHRには、医師やオージオロジスト、関連する他の専門職からの紹介で来る家族もいるし、自分で直接来所する親たちもいる。IHRでは聴覚のスクリーニング検査を実施しているので、聴覚障害の疑いがある子どもや、親が聞こえを心配しているような子どもが、医師から多数、紹介されてくる。また、中には、マスコミや知人を通してIHRのことを知り、直接、電話をしてくる場合もある。IHRでは、二歳半以下の子どもの場合、まず、聴覚の総合的な評価を行うことになっているので、親が電話をしできたら、オージオロジストと親子指導専門職がいっしょに会える日をアレンジする。オージオロジストと親子指導専門職は、問診や聴力検査を共同で実施し、親に結果を説明して質問に答え、指導機関についての情報を提供する。聴覚障害と診断された場合には、両親に、ポートランド近郊の四カ所の親子指導プログラムを紹介したパンフレットを手渡す。
IHRには、O歳から三歳までの聴覚障害児とその疑いがある子どもたちが通ってくる。診断がついている子どもたちには、長期のハピリテーシヨン・プログラムが、そして、まだ診断がついていなかったり、軽度の聴覚障害が疑われるような場合には、短期のプログラムが用意されている。短期のプログラムでは、確定診断のための検査を行い、その地域で受けられるサービスのうち、そのケースのニーズにもっとも適したものは何かを決定する。
診断されたばかりの子どもの親や、ポートランドに転居してきた親から連絡があった時には、両親と親子指導専門職がそろって会える日を設定する。この時の専門職員は、その親子が入ってきた時の担当者になることとなる。この最初の会合には、両親は子どもを連れてくる必要はない。子どもがいない方が、プログラムの実際を見学したり、疑問点や心配事を話しあったり、プログラムの内容や、親が子どもの面倒を直接みられない場合の要件についての情報を得たりすることに集中できるからである。

最初の面接の内容は、両親のニーズによって変わってくるが、われわれは、年齢も聴力も同程度の子どもをもっ別の親の指導場面が見られるようにスケジュールを組むことにしている。ただし、見学は、必ずその両親と担当者の同意を得て行う。
入所の規則は次のようなものである。

(1)両親のうち一人か二人、あるいは主たる養育者は、必ず、全部のスケジュールに参加しなければならない。
(2)一回の指導時間は五O分で、週に二、三回、九時から二時の間に実施する。また、一カ月に一、二回、家庭訪聞を行う。前もってキャンセルされなかった場合には、有料となる。
(3)両親は、事務長と相談の上、各自の支払い能力に基づいて、指導料の額を決める。また、指導料を支払う余裕がない場合には、IHRが実施している事業に参加して、資金獲得の運動をすれば指導料が免除される。

この最初の面接の時、両親に指導カリキュラムが示される。「親子のコミュニケーション」(シットニツク他、七八)というのがそのカリキュラムで、両親と子どもの学習目標が細かく記されている。そして、両親と専門家との聞にどんな協力関係が必要かについて説明し、親の会の活動、手話講習会、特別な催しなどについても紹介する。最後に、どの機関の指導プログラムを受けることにしたかを連絡するように伝えて、面接を終了する。
一般に一、二週間の聞に両親は、その地域の指導機関を見てまわり、その中から一つを選ぶ。IHRのプログラムに参加すると、両親にはかなりの時間とエネルギーが要求される。したがって、われわれは、両親に別の選択肢もあるのだということを知らせておいた方がよいと考えている。他の機関のプログラムの方が適している場合もあるからである。

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