はじめに


誕生したときから、あるいは乳幼児期に重い聴覚障害をもっ子どもたちは、千人に一人ぐらいの割合でいる。こうした子どもたちはほとんど、耳がふつうに聞こえている親から生まれてくるため、親たちは、子どもと同じようにちゃんと聞こえることを期待する。この期待が満たされず、子どもが聴覚障害であることがわかったとき、親たちは無力感に襲われ、混乱してしまうのがふつうである。この事態を充分に受け入れ、何かをしようとするまでに数週間、あるいは数カ月もかかったりする。しかし、いったい何をしたらよいのであろうか。親たちは、子どもの日々のニーズを満たせるのは自分だけなのだ、ということを知るようになる。ところで、親たちはこの不慣れな事態に対処するのに必要な助力、励まし、情報、ガイダンスをどこに求めたらよいのであろうか。
本書と姉妹編(リング編、中野善達訳『聴覚障害児の早期口話教育』湖南出版社)は、何をしたらよいのか、自分たちが求めている支援を誰が提供してくれるのかについて、親たちに助力をおこなう。二冊とも、同じ主題―――聴覚障害児の早期教育――を扱っているが、口話による方法とトータル・コミュニケーションによる方法という、理念に大きな相違のある方法について、かなり詳細に説明し、それらを認識し、比較・検討するための資料を提供する。
教師、音声・言語の臨床家、オージ泳ロジスト、心理専門家あるいは医師といった専門家や学生が、はじめて聴覚障害幼児の問題に出くわしたさい、彼らは聴覚障害幼児に聞かれている選択可能性のうち、どれを選ぶべきかについて、親たちと同じように、混乱してしまうことだろう。親に助力を求められる専門家たちは、手話も使っている、あるいは手話を強調しているプログラムについて、賛否いずれかのはっきりした態度をとるのがふつうである。こうした態度は、聴覚障害幼児や親たちとの経験や、深い思索の結果として形成されるのかもしれない。しかし、親、学生、さらに専門家でさえ、支持する証拠もない見解を知らず知らず採択してしまう危険性がある。実践家は親から投げかけられるあらゆる質問に、たとえその答えを知らなくても、日々の事態に対処しなければならない。実践家は、自分たちの方法が望ましいものだと確信できなければ、効果的に対処することはできない。本書および姉妹編に執筆してくださった方がたは、それぞれ自分のやっていることや、その内容や結果に充分な確信をもっておられる人たちである。このトータル・コミュニケーション編は、この方法に関する証拠を提供しているのである。
もっとも、読者は、本書に述べられているさまざまな見解が、必ずしも編者の考えと同じとは限らない、ということを認識していただきたい。

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